三・一五事件 共産党弾圧 小林多喜二 1928年
1928(昭和3)年3月15日、田中義一内閣の下で全国一斉に行われた最初の日本共産党弾圧事件。
同年2月に行われた普通選挙制による最初の選挙で、無産政党勢力が8名の当選者を出した。
前年に山東出兵を強行し中国侵略へ向かっていた田中義一内閣は、共産党の活動が国民に影響を及ぼすことを恐れ、同年3月15日未明、共産党や労農党・日本労働組合評議会・無産青年同盟などの関係者約1600名を治安維持法違反の容疑で、全国一斉に検挙した。
特高警察は逮捕者に非人道的な拷問を加えたが、作家小林多喜二は小説『一九二八年三月十五日』でこの事実を告発した。
この弾圧事件により、左翼運動は大打撃を受けると同時に、国民の思想的・政治的自由が失われた。