大逆事件 社会主義者逮捕(幸徳秋水・管野スガ)1910年

2023年5月1日

1910(明治43)年5月、第2次桂太郎内閣によって、幸徳秋水、管野スガらの社会主義者が明治天皇の暗殺を企んでいたという疑いをかけられ逮捕された事件。

幸徳秋水 Wikipediaより

幸徳秋水一派の宮下太吉・管野スガらが、天皇暗殺を計画し、長野県の山中で爆弾実験中を探知され、逮捕された。政府は、これを機会に、幸徳秋水以下数千人を検挙し、幸徳が首謀者となって天皇暗殺を企てたという大逆罪をでっちあげて26人を起訴した。

裁判は大審院で1回しか開かれず、非公開で、翌年24人を死刑とする判決が下り、幸徳ら12人は判決後まもなく処刑された。関係者は数名だけで幸徳以下大部分はでっちあげの犠牲者とみられる。

事件とは直接関係のない多くの社会主義者が検挙されたこの事件は、桂内閣が社会主義運動の根絶をねらって仕組んだ空前の大弾圧であった。

これ以降も、社会主義や労働運動は徹底的に弾圧され「冬の時代」にはいった。

太平洋戦争後、この事件の真相が究明され、再審請求が行われたが、最高裁で棄却された。

明治・大正

Posted by kojiro