版籍奉還 封建的な藩体制解体への第一歩 1869年
1869(明治2)年6月、諸藩主が版(土地)と籍(人民)の支配権を朝廷に返上した政治変革。
新政府は、中央集権体制を確立するため版籍奉還の必要を考え、大久保利通・木戸孝允・板垣退助・大隈重信らの間で計画を進め、それぞれの藩主を説き、69年1月、薩摩・長州・土佐・肥前の4藩主の版籍奉還建白を実現させた。以後、大部分の諸藩がこれにならった。
6月17日から25日にかけ、諸藩主の版籍奉還願を天皇が聴許して、旧藩主を知藩事、公卿諸侯を華族とした。このようにその変革は形式面にとどめられたが、封建的な藩体制解体への第一歩を踏み出した。