王政復古の大号令 江戸幕府の終焉 討幕の密勅 辞官納地 1867年
1867(慶応3)年12月9日、薩長両藩を中心とする討幕派が発した。
幕府を廃止し、天皇のもとに新たな職を置いて有力な藩が共同で政治を行う形をとるようにしたものである。
10月14日、朝廷内の岩倉具視らと結んだ薩長両藩は、朝廷から倒幕の密勅を得ることに成功した。
大政奉還の上表で機先を制せられた薩長両藩を中心とする討幕派は、12月9日、薩摩藩などの武力を背景に朝廷でクーデターを決行、王政復古の大号令を発して、天皇を中心とする新政府を樹立した。
これをもって、江戸幕府の260年以上にわたる歴史に終止符が打たれた。
新政府は、将軍はもちろん、朝廷の摂政・関白も廃止して、天皇のもとに新たに総裁・議定・参与の三職をおき、参与に薩摩藩やその他有力諸藩を代表する藩士を入れた雄藩連合の形をとった。
さらに12月9日夜の三職による小御所会議では、徳川慶喜に内大臣の辞退と朝廷への領地の一部返上(辞官納地)を命じる処分が下されたため、これに反発した慶喜は京都から大坂城に引き上げ、新政府と軍事的に対決することとなった。