江戸幕府 農村の統制・百姓の階層

2023年4月30日

領主一人に対し一組の村役人が存在した。村役人は、村にあって実際に村政に当った幕藩機構の末端機関であり、当時の村の規約や申合せなどによって運営される村落自治体の代表者でもあった。

①村役人(村方三役)

・名主(庄屋・肝煎):最高責任者、1名

・組頭(年寄):補佐役、3~5名

・百姓代:名主らの監視役、1~3名

②本百姓(高持):田畑屋敷を持つ農民

③水吞百姓(無高):田畑を持たない農民

④名子:本百姓に隷属した農民

 

名主は、村の長で、村務を総理する職である。就任の形はそれぞれの村の慣例により、世襲・終身・毎年輪番・投票で選挙など様々である。

組頭は、名主の補佐役で、公選によって選ばれた。

百姓代は、村で田畑を多く持っているものの中から公選で選ばれ、名主以下の職務を監督する一方、村民を代表する者としての役割もあった。

本百姓は、検地帳に登録された田畑屋敷を持ち、年貢・諸役を負担する義務を負うとともに、用水権・入会権、村政への発言権などをもつ農民。

水吞百姓は、本百姓の田畑を借りて小作する他、出稼ぎ・日雇いに従事した。年貢などの義務がない代わりに、村の構成員とは認められず、発言権もない低い身分。

名子は、有力な本百姓に半奴隷的に使役された隷属農民。

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Posted by kojiro