観応の擾乱 総論  幕府の内紛 1350年ー1352年

2023年4月30日

1350年から1352年にかけて、室町幕府の内紛によって行われた戦乱。

足利直義 Wikipediaより

室町幕府草創期は「軍事の長」の足利尊氏と、弟で「政事の長」の足利直義による二頭政治が行われた。二元化した権力は次第に幕府内部の対立を呼び起こし、直義派と執事高師直らの反直義派との確執が表面化していく。

直義は、秩序を重んじ伝統的権威との協調を模索する漸進的な政治を行ったが、執事の高師直は、伝統的な権威や荘園制の枠組みを否定する急進的な考えで、両者の政治姿勢は大きく異なっていた。当初尊氏は中立的な立場をとっている。

両者の確執からやがて尊氏・直義兄弟、そしてそれぞれを囲む支持者同士や南朝との対立などが重層的に絡み合い、戦乱は全国に拡大した。最終的に師直も直義も死亡し、尊氏が擾乱に勝利した。



室町・織豊

Posted by kojiro